薬膳の書

* * * 第十五弾 * * 「みょうが」 * * *

みょうがを食べると、物忘れがはげしくなるってホント?


「みょうがの子」

「みょうがたけ」

日本では本州から沖縄まで各地に自生し、古くからインドや中国にも野生種はあるが、野菜として栽培しているのは、日本だけ。
地下茎から出る花穂を「花ミョウガ」「ミョウガの子」といい、若い茎を光を当てずに栽培したものを「ミョウガタケ」と呼ぶ。いずれも食用。
ショウガ科 6〜7月のものを「夏ミョウガ」8〜10月のものを「秋ミョウガ」
と呼ばれ、年2回、出回る。
小柄でよく太り、身が締まったものが良品。花が開いたミョウガは、やわらかく風味もないので避けましょう!ミョウガタケは、茎が紅色をおび、みずみずしいものがよい。


−みょうがを食べると、物忘れがはげしくなるってホント?−
釈迦の弟子である周梨槃特(スリハンドク)の話であるが、彼は、仏道に優れ悟りまで開いた人物だが、どういうわけか、自分の名前を忘れてしまう。ふびんに思った釈迦が、首から名札をかけさせたが、そのことさえも忘れてしまいとうとう死ぬまで自分の名前を覚えることができなかった。
死後、お墓に見慣れぬ草が生えてきた。一生自分の名前を荷(にな)って苦労したということから「茗荷(みょうが)」と名づけられたということ。

...ということで、物忘れがはげしくなることはありません。ご安心を!


−薬効効果−
1.精油成分が、大脳皮質を軽く刺激して、ぼーっ!とした頭をシャキッ!
  とさせる作用あり。

2.熱を冷まし、解毒効果があるので、夏バテに効果あり。
  独特の芳香と風味があるので、薬味などにすると、食欲増進に。

3.ホルモンのバランスを整える効果があるので、生理不順、更年期障害
  生理痛
や女性の冷え性、冷えからくる腰痛、腹痛にも有効。

4.発汗、呼吸、血液循環などの機能を促す作用があるので、腰痛、肩こ
  り、リウマチ、神経痛
にも効果あり。患部にそのままはったり、入浴剤と
  して用いる。

−調理−
刻んで水にさらす。
アクがあるので、水にさらしますが、あまり長時間つけると、薬効成分が流れてしまいます。
麺類や味噌汁、酢の物、刺身のつまに。
塩漬けや味噌漬に。
野菜の塩漬けを作る時、細かく刻んだミョウガも一緒に!
新鮮なものを細かく刻んで、かつお節としょうゆで和えても美味しい一品!

ミョウガタケは、さっと熱湯に通して、酢につけるとほんのり赤味を増す。


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