* * * 第四十一弾 * * 「梅(うめ)」 * * * |
中国より薬用として奈良時代以前に日本に伝わり、九州で原生化。中国原産とされているが、大分、宮崎、長崎、台湾などでも自生しているのが見つかり、アジア東部の温帯地域が原産地という説もある。 −バラ科− アジアの一部地域で栽培されている特殊な果樹。日本では全国各地で栽培されており、品種も300種以上ある。日本の代表する生産地は、紀州和歌山の他に、群馬、長野、山梨、徳島、福島など。5月下旬から6月に大量に出回り、7月上旬には、旬が終わってしまう。 酸味が強いので生食せずに、梅干、梅酒、梅酢、ジャム、梅肉エキスなどに加工して利用する。果実酒用には、色づいてないものが向いており、買ってすぐに漬ける。梅干などには、大粒の「南高梅」という品種が向いている。 |
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−品種− | ||||||||||||
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−梅雨と密接な関係− 未熟な梅の実には毒のある青酸化合物が含まれており、梅雨の頃にクエン酸が増えて酸っぱくなると、この青酸化合物が分解し毒がなくなる。「入梅前の梅を食べるな」といわれる生活の知恵は理にかなったものといえる。青梅を収穫する頃の長雨を梅雨という。梅の開花から約100日後、立春から135日頃が平均的な梅雨入りの時期。 |
−梅は咲いたか〜。。。桜はまだかいな?− |
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渡来した頃の梅は、観賞用とする方が多く、万葉集でも梅を詠んだ歌は100首を超える。 現代では、花といえば「桜」だが、万葉集から古今集の時代は、梅の花が代表であった。 梅の名所も各地にあり、福岡県の大宰府天満宮、茨城県の偕楽園などがある。偕楽園は藩主徳川斉昭が非常時に備えて梅干を作るため、梅の栽培を奨励したことに始まる。果実栽培が発展したのは江戸期で、明治時代に確立されていった。 |
−梅の紋−
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