薬膳の書

* * * 第三十七弾 * * 「ブロッコリー」 * * *

 野生キャベツの栽培変種で、イタリアを中心とした地中海沿岸が原産地でヨーロッパにも広く浸透した。ブロッコリーを改良したものが、カリフラワーとも言われている。日本には明治から大正にかけて渡来、緑ハナヤサイと呼ばれ、第2次大戦後以降、栽培されるようになった。ブロッコリーの語源はイタリア語で「芽、茎」を現す単語「ブロッコロ」の複数形からきている。
                 −アブラナ科−

ブロッコリーは、耐暑、耐寒、耐病性が強い。11月〜3月にかけて、品質の良いものが収穫できる。収穫後は、3〜4日で全体が黄ばみはじめ、味が落ちるので、新鮮なものを買い求めましょう。花球面がビッシリ詰まっていて、凹凸が少なく、濃緑色でツヤがあるものがよい。紫がかったものは、霜をうけたものなので、品質に変わりはない。ゆでると鮮やかな緑になる。サラダ、炒め物、グラタン、揚げ物などさまざまな料理に生かせる。

−薬効・効能−
栄養価が注目されるようになって、消費量も増量傾向。
ビタミン類、ミネラル類をバランス良く含んでいる。ビタミンCは、レモンの3.5倍、じゃがいもの7倍もある。ビタミンCは、シミ・ソバカス・動脈硬化・ガン・風邪などに有効な成分。他にも、ベータカロチン、ビタミンB群、カルシウム、カリウム、食物繊維も豊富に含んでいる。これらは、皮膚や粘膜の健康を保つ発ガン物質を解毒する作用「スルフォラファン」、胃潰瘍を治すビタミンUなども含まれている。

−注目の野菜!ブロッコリースプラウト−
今話題のブロッコリースプラウト、テレビなどメディアで紹介されてから注目を浴び、店頭にも並ぶようになりました。「スプラウト」は新芽のことで、貝割れ大根やもやしもその仲間です。ブロッコリーには、ガン予防効果の高い物質「スルフォラファン」が含まれていることが発見され、さらに、この新芽(発芽3日目頃)には、20〜50倍も含まれていることが判明。少量の摂取で、有効成分が取り込むことができる話題沸騰の食材なのです。

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