中国西部が原産とされ、日本では奈良時代以前から栽培され、「日本書紀」にも記載がある
古くからなじみのある食材。ネギの漢名は「葱」で、和名では「き」と呼ばれいた。もともとは温帯の野菜であるが、寒暑ともに強く、アジアでは寒帯から熱帯地域まで栽培されている東洋特産の野菜。 ネギを大別すると、葉を食用とする「葉ネギ」と白い部分を食べる「根深ネギ」がある。葉ネギは、冬でもよく育成し、葉はやわらかく、枝分かれも多い。九条ネギを中心に関西で食べられる。九条ネギは太さによって、「芽ネギ」「葉ネギ」「深ネギ」と使い分ける。最近は、アサツキに似た「万能ネギ」が出回っている。万能ネギは、山口や福岡地方で栽培された葉ネギの一種。根深ネギは、葉は硬いのであまり食用とせず、枝分かれも少ない。千住ネギを中心に関東で食べられる。夏場の葉ネギに冬場の根白と言われ、暑さに強い葉ネギは夏のもので、根深ネギは冬の野菜。根深ネギの一種で、群馬県特産の「下仁田ネギ」は、白い部分が短くて太く、熱を加えると独特の甘みとコクが出て、やわらかくておいしい。暮れから新年にかけての需要が多い。関西の葉ネギ、関東の根深ネギの中間品種として「越津(こしづ)ネギ」がある。葉ネギに近く、白い部分が比較的長く、愛知県越津で生産され、名古屋を中心に中部地方に出回っている。 −ユリ科−
|